DHCP サーバーで分割スコープを構成時、リースしていない IP アドレスが一時的にリースできなくなる事象について

こんにちは、Windows プラットフォーム サポートの田村です。本稿では DHCP サーバーからリースしていない IP アドレスが一時的に確保される (リースできなくなる) 事象についてご説明いたします。 概要分割スコープによる DHPC サーバーの冗長構成で [DHCP OFFER メッセージの遅延時間] の設定を使用している場合、遅延を設定しているサーバーでリース要求に対して確保された IP アドレスがリースされなかった場合も 10 分間確保されたままになります。 対象 OSWindows Server 2008 R2Windows Server 2012Windows Server 2012 R2Windows Server 2016Windows Server 2019 詳細DHCP サーバーは DHCP OFFER を送信するタイミングで、IP アドレスをリース用に確保します。...

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3 月の更新プログラムを適用すると有線 LAN 利用時に問題が発生する (Windows Server 2008)

本記事は 2018 年 3 月 26 日に公開された記事を本ブログに移行した記事になります。 こんにちは。Windows プラットフォーム サポートです。 Windows Server 2008 で 2018 年 3 月 14 日公開の更新プログラム (KB4089229) を適用すると、有線 LAN 利用時において後述の問題が発生することが判明しましたので、本 Blog でご案内します。本問題は、以下の KB4089229 でも Known Issue として公開しています。 ・Description of the security update for the Windows Kernel vulnerabilities in Windows Server 2008: March 13, 2018 https://support.microsoft.com/en-us/help/408...

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Windows 10 バージョン 1903 以降の BITS 機能で「現在、アクティブなネットワーク接続はありません。」のエラーが発生する

こんにちは、Windows プラットフォーム サポートの田村です。 本記事では、Windows 10 バージョン 1903 以降の BITS (Background Intelligent Transfer Service) 機能で「現在、アクティブなネットワーク接続はありません。」のエラーが発生する事象について説明します。 事象Windows 10 バージョン 1903 以降の OS へのアップデートを行ったあと、BITS を利用するアプリケーションで「現在、アクティブなネットワーク接続はありません。」(エラーコード: 0x80200010) のエラーが発生する場合があります。例えば Windows Server Update Service (WSUS) と BranchCache による更新プログラムの配布では BITS が利用されますので、更新プログラムがダウンロードされないなどの...

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仮想マシンの通信速度遅延 - VMQ 無効化手順 -

こんにちは、Windows プラットフォーム サポートの田村です。 本記事では「仮想マシンと外部のマシンの通信速度が大幅に遅延する」「期待するスループットが出ない」といったお問い合わせに関する切り分けをご案内いたします。 VMQ についてVM の通信遅延の原因は様々ですが、ホストマシンの NIC に設定されている仮想マシンキュー (VMQ: Virtual Machine Queue) の機能を無効化することで大幅に通信速度が上がったり問題の改善が見られたという報告が、多数寄せられております。 VMQ 自体は、Hyper-V の仮想スイッチの機能の一部を NIC にオフロードして、通信のパフォーマンスを向上することを目的とした機能ですが、一部のハードウェアの組み合わせにおいてはこの機能が期待通りに動作せず、逆にパフォーマンスが劣化してしまうことがございます。予期しない通信の遅延にお悩みの方...

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サイズの大きいファイル・フォルダを見つける

本記事はマイクロソフト社員によって公開されております。 こんにちは、Windows サポートチームの栗木です。本記事では、サイズの大きいファイルやフォルダを見つける PowerShell スクリプトをご紹介します。ドライブの空き容量が枯渇した際に実行し、容量を取っているファイルやフォルダを確認するのに利用できます。紹介しているスクリプトは、管理者として起動した PowerShell で実行してください。 基本的に空き容量枯渇の原因としては、単純にファイル サイズの大きいファイルがあるまたは特定のフォルダの配下に大量のファイル(ログ ファイル等)があることが考えられますが、ファイル システムの管理領域による空き容量枯渇もございますので、その場合は、別の対処が必要になります。 適用対象の OS Windows 8.1 Windows 10 Windows Server 2012 Windows...

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SMBv1 の機能を削除すると一部の srv イベントが記録されなくなる

本記事は 2018 年 6 月 29 日に公開された記事を本ブログに移行した記事になります。 こんにちは、Windows Platform サポートチームです。 SMBv1 を無効化する方法として、サーバー マネージャーやコントロール パネル上から SMBv1 の機能を削除すると、その影響でソース srv のイベントの一部が記録されない動作となります。本 blog にて、この動作について補足します。 [動作の説明]サーバー マネージャーおよびコントロール パネルから SMBv1 (SMB1.0/CIFS ファイル共有のサポート) の機能を削除すると、SMBv1 の機能を提供するドライバー モジュール自体が削除されます。ソース srv のイベントは、この SMBv1 の機能を提供するドライバーにて制御・記録されるため、モジュール自体が削除されることで、この処理が実行されず一部のイベントが記録...

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連載 IPv6 入門 – 第一回 IPv6 の概要

本記事は 2010 年 6 月 11 日に公開された記事を本ブログに移行した記事になります。 こんにちは。Windows プラットフォーム サポートです。 本シリーズでは、Windows Server 2008 / Vista 以降の OS で標準搭載された IPv6 について解説します。 IPv6 の必要性については、IPv4 のグローバルアドレス枯渇や NAT による延命措置を根本的に解決するテクノロジーとして何年も前から唱えられてきました。それにも関わらず、エンタープライズネットワークにおいて IPv6 の必要性やメリットを身近に感じることはなく、今のところ導入事例もほとんどないというのが実情かと思います。ネットワーク機器側の対応に比べ、端末 (OS やアプリケーション) 側での対応が遅れていたことや IPv6 導入の決め手となるアプリケーションの不在という点が要因として挙げられるの...

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Windows 10 で、Microsoft Intune から Windows Defender ファイアウォール設定を展開した場合の動作について

本記事は 2020 年 7 月 6 日に公開された記事を本ブログに移行した記事になります。 こんにちは。日本マイクロソフト サポートです。 Windows Defender ファイアウォールの設定を Microsoft Intune のような MDM (Mobile Device Management) ソフトウェアから展開した場合、グループ ポリシーから設定を展開した場合と比べて、設定結果としては同じになっていても UI 上の表示の見え方が異なる場合があります。 この記事では、相違点として以下の 2 点についてご案内させていただきます。 (1) ファイアウォールの状態(「有効」または「無効」)が、「セキュリティが強化されたWindows Defender ファイアウォール」のUI から変更できるように見える。 Intune で、Windows Defender ファイアウォールの設定を...

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Windows Server 2012 以降の OS における ECN 機能の既定値の変更について

本記事は 2016 年 4 月 19 日に公開された記事を本ブログに移行した記事になります。 こんにちは、Windows プラット フォーム サポートの加山です。 Windows Server 2008 R2 以前の OS ではアクセスできていた HTTP や HTTPS のサイトが、Windows Server 2012 以降の OS からアクセスできなくなった場合、ECN 機能を無効化することでアクセスできるようになる場合があります。 ECN 機能とはECN 機能 (輻輳情報通知機能) とは、TCP/IP の通信において輻輳によりパケットがロストすることを緩和するための RFC 3168 で定義された機能です。受信パケットのバッファが満たされ、パケットをドロップし始める状態までルータが輻輳すると、帯域が減少するなどのネットワークへの影響が出る可能性があります。この問題を緩和するために...

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497 日以上連続稼動させたときに生じる問題について

本記事は 2013 年 8 月 12 日に公開された記事を本ブログに移行した記事になります。 こんにちは。Windows プラットフォームサポートの加山です。 今回はシステムの連続稼動日数が 497 日を超えた場合に生じる問題 (サポート技術情報 2553549) について取り上げます。 この問題は、閉じた環境などで、システムの定期的な再起動を実施していない環境で条件 (497 日連続稼働) を満たした場合に TCP/IP ネットワーク通信ができなくなってしまう問題です。 Windows Server 2008 R2 では、セキュリティ更新プログラム MS12-032 (KB 2688338) にこの問題に対する修正が含まれておりますが、Windows Server 2008 では、MS12-032 を適用していても個別に修正プログラムの適用が必要ですのでご注意ください。 ただし、セキ...

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