本記事はマイクロソフト社員によって公開されております。
こんにちは、Windows サポート チームの浅野です。
本記事では、Windows のリモート デスクトップ 接続において、リダイレクト プリンターを利用する際の考慮事項について説明します。
事象
リモート デスクトップ環境において、リダイレクト プリンターを利用した際、セッション終了後も下記のレジストリ パスへリダイレクトされたプリンターのレジストリ値が残存することを確認しています。
その結果、何度もログインとログオフを繰り返すと肥大化する場合があります。
以下の手順で残存しているリダイレクトプリンタが存在するかを確認することができます。
1．ログオン中のユーザーの権限にて、レジストリ エディターを起動し、下記のパスへ移動します。
レジストリのパス:
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Devices
- 上記の レジストリ パスの配下に、[デバイスとプリンター] 上で表示されているリダイレクト プリンター以外の、
別のセッション ID が付与されたプリンターがある場合は、残存したレジストリ情報であることを確認できます。
※ 自身のセッション ID は、”query session” コマンドにて確認可能です。
例: セッション ID が “2” の場合は、Microsoft Print to PDF(リダイレクト2)、Microsoft Print to PDF(Redirected 2) となります。
本事象により、数万といった多くのプリンター情報が残存した場合、印刷に関連する処理でパフォーマンスに影響が出る可能性がございます。
原因
リモート デスクトップ接続からのログオフ時、リモート デスクトップ サービスにより、リダイレクトされたデバイスのクリーン アップが行われますが、プリンターについては HKCU レジストリに記録されるため、リダイレクトされたデバイスのクリーン アップが行われる前に、HKCU レジストリのアンロードが行われると削除処理が実行されない場合があるため発生します。
対処策
プリンターの追加等に時間が掛かるといった影響を確認した場合は、手動でレジストリ上のリダイレクト プリンター情報の削除をご実施ください。
ログオン中のユーザーの権限で、対象のレジストリ パスにある不要なプリンター情報の削除をご実施ください。
本投稿が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。 本情報の内容（添付文書、リンク先などを含む）は、作成日時でのものであり、予告なく変更される場合があります。
更新履歴
2023/03/09 : 本ブログの公開