Windows Server バックアップの保存先を DVD とした場合にバックアップが失敗する事象について

Last Update: feedback 共有

本記事は、マイクロソフト社員によって公開されております。

こんにちは、Windows サポートチームの三浦です。
本日は Windows Server バックアップの保存先を DVD とした場合にバックアップが失敗する事象について紹介させていただきます。

概要

Windows Server バックアップにてバックアップを実行する際に、バックアップ保存先に DVD を指定するとバックアップが失敗する事象が発生する場合がございます。

原因

Windows Server バックアップによるバックアップ実行時には、保存先に指定したディスクの空き容量を事前にチェックし、書き込み可能な最大サイズを内部で定義した上でバックアップ データの書き込みを行います。
しかしながら、この書き込み可能なサイズを定義する処理において、DVD で使用されるファイル システムの特性が考慮されていないため、DVD を保存先とした場合にバックアップ処理が失敗する場合がございます。

バックアップの保存先を DVD に指定した場合、UDFS と呼ばれるファイル システムが利用されますが、UDFS ではディスクをクローズするためなどに使う領域を予約領域として保護する動作を行う設計となっております。
Windows Server バックアップでは、この UDFS の予約領域の考慮が行われていないため、状況によっては、保存先に対する書き込み量が事前に定義した最大サイズを超過してしまい、ERROR_DISK_FULL の内部エラーを検知して、バックアップ処理が失敗する場合がございます。

なお、NTFS や ReFS においては、上記の予約領域の保護は行われないため、DVD 以外の保存先を指定した場合には、同事象が発生することはございません。

回避策

誠に恐れ入りますが、現時点では、本事象に対する修正がリリースされる予定はございません。
そのため、本事象に対する恒久対策としては、バックアップの保存先をローカル ディスクや SMB 上の共有フォルダーにご変更いただく対処をご検討いただけますと幸いでございます。

[特記事項]
本情報の内容 (添付文書、リンク先などを含む) は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。