既定のアプリをグループ ポリシーで固定する方法

Last Update: feedback 共有

本記事は、マイクロソフト社員によって公開されております。

こんにちは、Windows サポートチームの中森です。
今回は、ドメイン管理者様に向けて 既定のアプリ 設定を固定する方法について、ご紹介させていただきます。

■ 既定のアプリが変更される動作について

更新プログラムを適用した際に、既定のアプリ が変更されたという経験はございませんでしょうか。

Windows 7 や Windows 8、Windows 8.1 から Windows 10 へアップグレードした際、過去のバージョンで推奨とされていたアプリケーションが既定のアプリに選択されている場合は、Windows 10 で推奨されているアプリケーションに既定のアプリを変更します。
同様に Windows 10 で機能更新プログラム (FU) や品質更新プログラム (QU) によって推奨されるアプリケーションが更新された際にも、過去のバージョンで推奨とされていたアプリケーションが既定のアプリに選択されている場合は、現在推奨されているアプリケーションに既定のアプリを変更します。

そのため、Windows 10 で過去に推奨されていたアプリケーション (フォト ビューアー、Windows Media Player 等) を既定のアプリに選択されている環境では、機能更新プログラム (FU) や品質更新プログラム (QU) 適用時に既定のアプリが現在推奨されているアプリケーションに変更される場合がございます。

しかしながら、お使いいただいている環境によっては既定のアプリの固定が必要な場合もあるかと存じますため、
ドメイン環境では 既定のアプリ の設定を固定するためのグループ ポリシーが用意されておりますので、本情報にてご紹介いたします。
(* ワークグループ環境では既定のアプリを固定することはできません。)

■ グループ ポリシーによる設定方法

Windows 10 を企業でお使いのドメイン管理者様へ向けて、本動作に関するグループ ポリシーをご紹介します。
企業内のルールによって、既定のアプリを固定したい場合に、以下のグループ ポリシーが用意されております。
ご紹介した動作を含む、既定のアプリの変更を許可しない場合には、この設定をご利用ください。

パス : [コンピューターの構成] - [管理用テンプレート] - [Windows コンポーネント] - [エクスプローラー]
ポリシー : 既定の関連付け構成ファイルの設定
値 : 有効
既定の関連付け構成ファイル : 作成した関連付け構成ファイル (xml) を指定します (例:\\share\temp\AppAssoc.xml)

関連付けの構成ファイルの作成手順

ポリシーで設定する既定の関連付け構成ファイルは、以下の手順で作成することが可能です。
企業内のルールに則って、設定を行った後に出力されますファイル (xml) を上記のポリシーで設定します。

  1. 管理者権限をもつ、任意のアカウントでログオンします。
  2. スタート メニューの歯車ボタンから設定アプリを起動します。
  3. [アプリ] - [既定のアプリ] 、または、 [ファイルの種類ごとに既定のアプリを選ぶ] から設定を変更します。
  4. コマンド プロンプトを管理者として起動します。
  5. 以下のコマンドを実行し、XML ファイルをエクスポートします。
    Dism /Online /Export-DefaultAppAssociations:<エクスポートするファイルのパス>
    例) Dism /Online /Export-DefaultAppAssociations:C:\temp\AppAssoc.xml

注意事項

グループ ポリシーにより既定のアプリを固定した場合、
グループ ポリシーの適用処理が実行されるたびに関連付けが XML ファイルの内容に
設定されるため、利用者は任意のアプリケーションを既定のアプリに設定することができなくなります。
また、紹介しましたグループ ポリシーは、ドメイン環境でのみ利用可能でございます。

本情報の内容 (添付文書、リンク先などを含む) は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。