本記事は、マイクロソフト社員によって公開されております。
TechNet jpcore3 に掲載されたブログ (Windows 再起動後のタスク スケジューラの警告イベント (ID: 153) について) を再掲し、現在の状況に則り更新しております。
本日はタスク スケジューラに設定したタスクにおいて、Windows の再起動後に警告イベント (ID: 153) が記録される問題について、ご紹介いたします。
現象
Windows の再起動後に、一部のタスクについて警告イベント ID: 153 が記録される場合があります。
この問題は環境により発生確率が異なり、100% ではなく、低い確率で発生します。また、タスクの設定により更新プログラムの適用後のタイミングで発生する場合があります。
またタスク スケジューラの既定の設定では上記のとおり、警告イベント ID: 153 が記録されるのみとなり、タスクが実際に実行されることはありませんが、”スケジュールされた時刻にタスクを開始できなかった場合、すぐにタスクを実行する” オプションが設定されている場合は、警告イベント ID: 114 を記録するとともに、実際にタスクの操作として設定した処理が実行される動作となります。
以下に、記録される警告イベント ID: 153 および ID: 114 の例を記載します。
1 | ログの名前: Microsoft-Windows-TaskScheduler/Operational |
1 | ログの名前: Microsoft-Windows-TaskScheduler/Operational |
発生条件
この問題は以下の OS バージョンにおいて発生する可能性があります。
※当ブログの更新時点 (2023.11.17) でサポートされているバージョンを記載しております。
Windows 10 / Windows Server 2016 以降
また、タスクのスケジュール トリガーの設定により、追加の発生条件があります。
① タスクのトリガーが「1 回」の場合
「繰り返し間隔」が設定されている場合に発生します。
② タスクのトリガーが「毎日」「毎週」または「毎月」の場合
2019 年 3 月 以降の更新プログラムを適用している場合に発生します。
具体的には、以下の更新プログラムを適用した場合には、本問題が発生することが確認されています。
また該当のモジュールが含まれる更新プログラム、例えば、より新しい累積更新プログラムを適用した場合にも同様の問題が発生します。(セキュリティ更新プログラムを適用した場合には該当のモジュールが含まれず、発生しない場合があります。)
Windows 8.1 / Windows Server 2012 R2
2019 年 3 月 20 日 - KB4489893 (マンスリー ロールアップのプレビュー)
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4489893/Windows 10 Version 1607 (LTSB 2016) / Windows Server 2016
2019 年 3 月 20 日 - KB4489889 (OS ビルド 14393.2879)
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4489889/Windows 10 Version 1903 / Windows Server 2019 以降
(リリース時点から発生します。)
対処策
今時点でお問い合わせの問題を完全に回避することが可能な方法は確認されておりません。
“スケジュールされた時刻にタスクを開始できなかった場合、すぐにタスクを実行する” オプションを外す設定を行うことで、
(警告イベント ID: 114 の記録と) 実際に処理が実行されてしまう動作を回避することは可能ですが、警告イベント ID: 153 の記録を回避する方法はございません。
弊社での対応
マイクロソフトでは、この問題を上記のマイクロソフト製品の問題として認識しており対応を検討しておりますが
当該事象が発生した際の影響と修正に伴う影響を鑑みて、次期バージョン以降での修正を検討しております。
この問題について新たな情報が確認でき次第、本ブログ記事を更新させていただきます。
更新履歴
2023.11.17 - Windows 10 以降の状況について更新
2023.11.16 - TechNet jpcore3 のブログより再掲
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