本記事はマイクロソフト社員によって公開されております。
こんにちは。日本マイクロソフトサポートです。
本公開情報では Windows Server 2025において、特定の操作が行われた際に、メモリ (ページ プール) の使用量が増加する動作について
お伝えさせていただきます。
適用対象の OS
- Windows Server 2025
事象の概要
Windows Server 2025において、下記のような動作が行われる度にページ プールの使用量が増加します。
・ウィンドウの生成、破棄を行う
・タスクバーのアプリケーション アイコンの並びを変更する
1回当たりの使用量は数百 バイトですが、自動実行ツールで頻繁に上記の処理が繰り返し行われるような環境や長期に稼働している環境では、メモリ使用量が肥大する場合があります。
現象
OSのメモリ領域の内、AlMs タグのページ プールの使用量が増加します。
ページ プール メモリ全体の使用量は、タスクマネージャーからご確認いただけます。
タスク マネージャーの見方(Memory)
https://jpwinsup.github.io/blog/2021/05/10/Performance/SystemResource/TaskManagerMemory/
“システム領域(ページ プールと非ページプール)” の項目をご確認ください。
また、PoolMon ツールを使用して、問題のAlMs タグのメモリ使用量を確認いただくことができます。
PoolMonは、Windows Driver Kit (WDK) に含まれています。
詳細については、下記のURLをご参照ください。
PoolMon
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/drivers/devtest/poolmon
要因
本動作は、Windows OSの仕様に起因して発生いたします。
Windows Server 2025 ではエクスプローラーの動作により、タスクバー上の表示内容に変更が発生しました場合などに、SearchHost.exeに対してALPC メッセージが送られる動作がございます。
上記の動作の際に、SearchHost.exeが中断状態となっておりますとメッセージが処理されず、キューに滞留しますため、メモリの使用量が増加します。
対処策
SearchHostが実行状態となりますと、キューのメッセージが処理されるため、メモリの使用量が減少します。
以下の方法で対処が可能です。特に、長期運用される環境の場合では、定期的に対処策を実行ください。
対処方法
a) Windows ボタンを押下して、スタートメニューを実行します。
b) タスクバーの検索ボタンをクリックします。
本投稿が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
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