Windows Server 2019 / Windows 10 1809 リリース初期バージョンにてプロファイルのロードに失敗する事象が頻発する

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※本記事はマイクロソフト社員によって公開されております。

こんにちは。Windows Commercial Support Directory Services チームです。

今回は「Windows Server 2019 / Windows 10 1809 リリース初期バージョンにおいて、ユーザー プロファイルのロードに失敗し、一時プロファイルでログオンする事象」についてご案内します。

■ 事象

ユーザー ログオン時、プロファイルのロードに失敗し、一時プロファイルでログオンする事象が高頻度で発生します。
この時、アプリケーション イベント ログでは、以下のようなイベント ID: 1508 やイベント ID: 1511 等の User Profiles Service 関連のエラーログが記録されます。

ID: 1508

ログの名前:         Application
ソース:           Microsoft-Windows-User Profiles Service
イベント ID:       1508
レベル:           エラー
ユーザー:          SYSTEM
説明:
レジストリを読み込めませんでした。メモリが不足しているか、セキュリティの権限が不足している可能性があります。
詳細 - プロセスはファイルにアクセスできません。別のプロセスが使用中です。
C:\Users\<ログオンユーザー名>\ntuser.dat

ID: 1511

ログの名前:         Application
ソース:           Microsoft-Windows-User Profiles Service
イベント ID:       1511
レベル:           エラー
ユーザー:          <ログオンユーザー名>
説明:
ローカルのプロファイルが見つかりません。一時プロファイルでログオンしています。このプロファイルへの変更はログオフ時に失われます。

■ 発生原因

Windows Server 2019 / Windows 10 1809 リリース初期バージョンにおいては、プロファイル ロード時の排他制御の実装に問題があり、共有違反 (Sharing Violation) が発生しやすい動作となっておりました。

このため、複数のプロセスやスレッドが同タイミングでプロファイル (ntuser.dat) のロード処理を行う環境の場合、プロファイルのロードに失敗し、一時プロファイルでのログオンが頻発します。

■ 回避策

本問題は、2019 年 6 月の更新プログラム (KB4501371) にて修正されておりますため、更新プログラムを適用下さい。

なお、上記のようなイベント ログが記録され一時プロファイルでのログオンとなる場合でも、既に 2019 年 6 月の更新プログラム (KB4501371) 以降の更新プログラムが適用されている環境においては、本問題以外の要因で発生しているものとなります。
一時プロファイルでのログオン自体は、プロファイル (ntuser.dat) へのアクセスやロードが正常に行えなかった場合に発生しますが、要因は多岐に渡るものとなりますため、もし弊社へお問い合わせをいただく際には以下のページを参照頂き、情報採取頂くことをご検討ください。

一時プロファイルでログオンしてしまう事象の調査

※ 本情報の内容 (リンク先などを含む) は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。

更新履歴

2023/11/15 : 本ブログの公開