UPD 利用時に、特殊フォルダーが英語表示になる

Last Update: feedback 共有

本記事はマイクロソフト社員によって公開されております。
こんにちは、Windows Commercial Support User Experience チームです。

今回は、日本語環境で UPD (User Profile Disk) をご利用の環境により、以下 (スクリーンショット1) のように、エクスプローラーに表示される特殊フォルダーが英語表記となる事象についてご紹介いたします。

スクリーンショット1

発生条件

  • UPD を利用している
  • [次のフォルダ―のみをユーザプロファイルディスクに保存する] が有効

スクリーンショット2

回避策

[すべてのユーザー設定とデータをユーザプロファイルディスクに格納する] を有効にする

スクリーンショット3

発生原因

以下、<a> に設定されている場合には、%USERPROFILE% 配下に表示される特殊フォルダーの名称は日本語、<b> に設定されている場合には、英語にて表示されます。

<a> [次のフォルダ―のみをユーザプロファイルディスクに保存する]
<b> [すべてのユーザー設定とデータをユーザプロファイルディスクに格納する] を有効にする

<a> <b> の設定の差異により、表示される言語に変化がある原因は、以下のとおりです。

前提

・本記事の冒頭にある、エクスプローラーに表示される特殊フォルダー (スクリーンショット1) は、%USERPROFILE% 配下に表示されている名称が表示されます。
・特殊フォルダーの表示言語は、フォルダー直下の desktop.ini に影響します。例えば、%USERPROFILE%\デスクトップ 直下の desktop.ini を削除すると、%USERPROFILE%\Desktop のように、既定の言語である英語表記になります。

上記の前提を踏まえ、以下にご説明します。

<a> [すべてのユーザー設定とデータをユーザプロファイルディスクに格納する]

<S> %USERPROFILE%
  +– <F> デスクトップ <– <*1>
  +– <F> ダウンロード <– <*1>
  +– <F> ドキュメント <– <*1>
  +– <F> ピクチャ <– <*1>

<S> シンボリックリンク
<F> フォルダーの実体
<*1> フォルダー配下の desktop.ini によって日本語表記になります。(スクリーンショット4)

※ エクスプローラーの画面左側の表示は、<*1> の表示と同様になります。

スクリーンショット4

<b> [次のフォルダ―のみをユーザプロファイルディスクに保存する]

<F> %USERPROFILE%
  +– <S> Desktop <– <*2>
  +– <S> Downloads <– <*2>
  +– <S> Documents <– <*2>
  +– <S> Pictures <– <*2>
  +– <S> UserData
    +– <F> デスクトップ <– <*3>
    +– <F> ダウンロード <– <*3>
    +– <F> ドキュメント <– <*3>
    +– <F> ピクチャ <– <*3>

<S> シンボリックリンク
<F> フォルダーの実体
<*2> シンボリックリンクであるため、配下に desktop.ini が存在しないため
日本語表記になりません。(スクリーンショット6)
<*3> フォルダー配下の desktop.ini によって日本語表記になります。(スクリーンショット7)

※ エクスプローラーの画面左側の表示は、<*2> の表示と同様になります。

スクリーンショット5

スクリーンショット6

スクリーンショット7

このように、<b> の設定では、シンボリック リンクの特性上、直下に desktop.ini が存在しないため、%USERPROFILE% 配下のフォルダーは英語表示となります。そのため、結果として、エクスプローラーの画面左側に、英語で表示される動作になります。
本動作は実装上の制限となりますため、日本語表示にてご利用いただく場合には、<a> の設定にて運用いただくことをご検討ください。