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Windows Commercial Support の相沢です。
今回は Guest アカウントが有効な場合に設定アプリがクラッシュする問題についてご案内いたします。
対象 OS
本記事の公開時点でサポートされている OS バージョンのうち、本問題の影響を受けるのは以下となります。
- Windows 10 (1607, 1809)
- Windows Server 2016
- Windows Server 2019
なお、以下の OS バージョン以降は修正済みのため該当いたしません。
- Windows 10 (20h2~22h2) ※ KB5015878 以降のパッチで修正済み
- Windows Server 2022
概要
対象 OS において Guest アカウントを有効している場合、設定アプリ (SystemSettings.exe) で [アカウント] ページを開くと設定アプリが予期せず終了する問題が発生いたします。
設定アプリのアカウント画面へ遷移する際には、プロセスの内部動作としてユーザー情報のリストを参照する処理が行われますが、このユーザー リストの情報に不整合が生じること設定アプリが異常終了します。本問題は Workgroup / Domain 環境問わず発生いたします。
なお、[アカウント] 以外のページは正常に利用可能です。
原因
本不具合は、既定で無効化されている Guest アカウントを有効化した場合に、設定アプリが参照しているユーザー リストに不整合が生じる問題となります。
本不具合に該当する場合には、プロセス クラッシュ時のダンプ ファイルにおいて以下のコールスタックで異常終了していることを確認することができます。
※ オフセットはビルド バージョンによって異なる可能性がございます
Call Site
00 usercpl!CUserManager::_RemoveGuestTile+0x4b
01 usercpl!CUserManager::_HandleGuestAccountTile+0x115
02 usercpl!CUserManager::ResetUserData+0x1ce
解決策
弊社としてはセキュリティの観点から Guest アカウントを有効化することは推奨しておりませんので、Guest アカウントのご利用が必須でない場合は無効化していただくことが有効です。
また、Windows 10 20H2 以降(KB5015878 以降のパッチを適用)、または Windows Server 2022 以降の OS では修正されておりますため、OS のアップグレードも有効な対処となります。
参考情報
ゲストアカウントのセキュリティに関する考慮事項
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-server/identity/ad-ds/manage/understand-default-user-accounts#guest-account-security-considerations
変更履歴
- 2023/04/28 : 本記事の公開
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