こんにちは、Windows プラットフォーム サポートです。
今回は OS のプロキシ設定に関する動作変更についてお知らせいたします。
概要
Windows 10 バージョン 1607 および Windows Server 2016 から、WinInet において HTTPS によるプロキシ サーバーへのコネクション確立をサポートしました。
これに伴い、ユーザーが設定したプロキシ サーバーの URL スキームを明示するための動作が加えられています。
以下に動画で動作を示します。
Windows 10 バージョン 1607 / Windows Server 2016 から
OS の設定アプリで URL スキームの指定が無いプロキシ サーバーが設定されている場合、設定を表示する際に HTTP の URL スキーム (http://) を補完して表示する動作となりました。
下記例では “proxy.contoso.com” を設定した後に再度 [プロキシ] 設定画面を開くと、”http://proxy.contoso.com" がアドレス欄に表示されます。
Windows 11 バージョン 21H2 / Windows Server 2022 から
前述の Windows 10 バージョン 1607 / Windows Server 2016 からの動作に加えて、インターネット オプションでも URL スキームの指定が無いプロキシ サーバーが設定されている場合、設定を表示する際に HTTP の URL スキーム (http://) を補完して表示する動作となりました。
下記例では “proxy.contoso.com” を設定した後に再度 [LAN の設定] 画面を開くと、”http://proxy.contoso.com" がアドレス欄に表示されます。
影響
表示時に URL スキームを補完する動作のため、設定画面を開くだけでは実際に値は書き変わりませんが、その後に保存すると URL スキームが付与された状態で値がレジストリに保存されます。
しかし、意識せずに保存を押すことによってプロキシ サーバーに URL スキームが付与された状態となり、URL スキームが無い値を前提としているサード パーティー製アプリケーションで問題が生じた例が弊社に寄せられております。
そのような場合は値を修正して再度保存し直すか、あるいは個々のアプリケーションの実装変更にて対応いただくようお願いいたします。
なおプロキシ サーバーの値はレジストリ値を参照されることを想定しておらず、WinInet あるいは WinHTTP の API を通して参照されることを想定しております。
これらの API では、URL スキームが付与されていても問題なく動作いたします。
[特記事項]
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