無線 LAN プロファイルをグループ ポリシー利用して配布する手順について

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本記事はマイクロソフト社員によって公開されております。

本記事は 2018 年 4 月 30 日に公開された記事を本ブログに移行した記事になります。

こんにちは Windows プラットフォーム サポートの永谷です。

今回は “無線 LAN プロファイル (接続するための設定) をグループ ポリシー (以後 : GPOと表記) を利用してドメイン クライアントへ配布する手順” を紹介します。

これまで手動で端末ごとに無線 LAN プロファイルを設定頂いていた方も、これを機に GPO のご利用についても併せてご検討ください。

対象の環境

  • 無線 LAN 接続に、Windows 標準の無線 LAN サプリカントを利用している
  • ドメイン に参加しており GPO の適用が可能な無線 LAN クライアント

本 Blog 内で設定する内容

認証方式に EAP-TLS を利用しコンピューターのクライアント証明書を利用して RADIUS 認証を実施する設定を実施。
具体的な設定は下記の通りです。

  • ポリシー名 : wlan
  • プロファイル名 : testssid
  • 接続先 SSID : testssid
  • 自動接続 : はい
  • ステルス SSID を利用 : いいえ
  • 認証 : WPA2-エンタープライズ
  • 暗号化 : AES
  • ネットワークの認証方法 : EAP-TLS
  • 認証モード : コンピューターの認証

上記の設定をご利用いただく場合、事前にクライアントに EAP の要件を満たしたコンピューター証明書をインポートしておく必要がございます。

タイトル : Certificate Requirements for PEAP and EAP
URL : https://docs.microsoft.com/en-us/previous-versions/windows/it-pro/windows-server-2008-r2-and-2008/cc731363(v=ws.11)

設定方法 (Windows Server 2012 R2 を利用した場合)

ドメイン クライアントに対して無線 LAN プロファイル する場合はグループポリシーを利用した方法を使用し、設定を行う事が可能です。

  1. ドメイン コントローラーでグループポリシーの管理を起動します

  2. グループ ポリシーを適用したい任意の OU 等を右クリックし、[このドメインに GPO を作成し、このコンテナにリンクする] を選択します。

  3. 任意の GPO 名を入力し OK をクリックします。

  4. 作成された GPO を右クリックし、編集 をクリックします。

  5. 以下のパスを展開し、[Windows Vista 以降のリリース用の新しいワイヤレス ネットワーク ポリシーの作成] をクリックします。

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    コンピュータの構成  
    └ ポリシー
    └ Windows の設定
    └ セキュリティの設定
    └ ワイヤレス ネットワーク (IEEE 802.1) ポリシー
  6. [以下のプロファイルの順序で利用できるネットワークに接続します” 下部の [追加] をクリックします。

  7. プロファイル名を入力します。

  8. ネットワーク名 (SSID) を入力し、右の [追加] をクリックください。
    この時点で以下のように表示されている事をご確認ください。

  9. 続けて [セキュリティ] タブをクリックします。

  10. [ネットワークの認証方法の選択] にて “Microsoft : スマート カードまたはその他証明書” を選択します。

  11. 続けて [認証モード] より “コンピューター認証” を選択します。
    この時点で以下のように表示されている事をご確認ください。

  12. 設定に間違いがなければ [OK] をクリックします。

  13. “ネットワークのアクセス許可” タブを開きます。
    以下のように構成されていれば特に変更頂く必要はございません。

  14. [OK] ボタンをクリックし、プロパティ画面を閉じます。

  15. Windows のドメイン クライアントを再起動するか、
    管理者ユーザーで起動したコマンド プロンプトにて gpupdate /force を実行し、グループ ポリシーを適用します。

[特記事項]
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