本記事はマイクロソフト社員によって公開されております。
こんにちは、Windows Commercial Support User Experience チームの 李 です。
今回は、AVD(Azure Virtual Desktop)を展開する際に必要となるイメージをギャラリーからではなく、
日本語化した Managed Image から展開する方法についてご案内させていただきます。
2021年1月時点では日本語版しかないため、本投稿はそちらを補完する目的で作成されました。
AVDをギャラリーから作成する場合、英語版のイメージしか2021年1月現在は用意されていません。
そのため本投稿では、日本語版イメージを作成する手順についてご案内させていただきます。
※英語版 OS に日本語言語リソースを追加するだけでは、日本語版 OS と完全には同じになりません。また、日本語言語リソースを追加した場合でも OS の言語設定自体も英語のままとなっております。
ほぼ同じなのですが、Japanese Supplemental Fonts (補助フォント)や Japanese Typing (Basic Input)などいくつかの FoD (Feature on Demand)パッケージが不足します。
対照的にオンプレミス環境の ISO イメージからは、完全な日本語版 ISO イメージは作成できますが、マルチセッションは対応できません。
今回は、マルチセッション対応で Pooled (共有型)の環境で利用される Windows 10 Enterprise for Virtual Desktop (略称 EVD)版の日本語版イメージ作成の方法についてご案内いたします。
※1: Windows 10 Enterprise for Virtual Desktop (略称 EVD)は別名 Windows 10 Enterprise Multisession (略称 EMS)とも呼ばれます。
※2: Personal(占有型)のAVD構築の際は Windows 10 (シングルセッション)のイメージを使用してください。
手順について
Azure Portal から Marketplace を開きます。
「Windows 10 multi-session + Microsoft 365 Apps」と検索窓に入力し、Auto-Complete で表示されるアイテムを選択します。プランを選択し、仮想マシンを作成します。
日本語 パック をインストールします。
Settings > Time & Language > Language > Add a preferred language を選択し、[Type a language name…] 項目内に「japanese」と入力し、リストから日本語(Japanese)を選択してNextをクリックします。
「Set as my display language」にチェックを入れて、[Install]をクリックします。
再起動が求められた場合は、再起動します。日本語 キーボードを設定します。
インストールされた日本語 パックの「オプション」を押します。ハードウェア キーボード レイアウト から「レイアウトを変更する」を押します。
キーボードを 「日本語キーボード 106 / 109 」に変更をし、再起動します。Windows Updateを適用します。
[設定] > [更新とセキュリティ] > [Windows Update] > [更新プログラムのチェック] で最新の状態となるまで更新を適用します。
再起動が求められた場合は、再起動します。
※ 注意点
Windows OS に言語パックをインストールされた後に、
必ず、最新の状態となるまで Windows Update の適用をお願い申し上げます。
言語パックインストール時のご留意点につきましては、
下記弊社 Windows サポート チームのブログ記事もご参照くださいますと幸いです。
言語パックインストール時のご留意点
https://jpwinsup.github.io/blog/2022/06/22/UserInterfaceAndApps/LanguageSupport_IME/lp-consideration/
すべてのユーザーで日本語表示されるように設定します。以下の設定を開きます。
[コントロール パネル] > [時計と地域] > [地域] > [管理] > [ようこそ画面と新しいユーザー アカウント] > [設定のコピー]
[ようこそ画面とシステム アカウント] と [新しいユーザー アカウント] の2つにチェックを入れます。
[OK] をクリックすると再起動するかプロンプトが表示されるので、そのまま再起動を実行します。sysprep コマンドを実行し、コンピューターを一般化します。
以下のコマンドを管理者コマンド プロンプトで実行します。cd c:\windows\system32\sysprep
Sysprep.exe下記オプションを選択し、OKをクリックします。
Azure Portal へアクセスし、Shared Image Galleryを追加します。
リソース作成から「Shared Image Gallery」を検索して、作成します。新しいイメージ定義を追加します。
Shared Image Galleryが作成できましたら、そのリソースに移動してImage definitionを作成します。日本語化した VM へ移動します。
Capture( キャプチャ )を選択します。イメージを作成します。
※以下の画像はイメージの名前です。
この名前は AVD のホストプール作成時に Custom イメージを選択する際に使用します。AVD のホストプール作成を行う際、カスタムイメージから VM を作成します。
AVD のホストプール展開時に、Image Source > Managed Imageを選択し、上記で作成したイメージをもとに VM を展開し、ホストプールを作成します。
※イメージ選択例
注意事項:
AVD では、すでにセッション ホストである仮想マシンを sysprep (一般化)してイメージを作成することはサポートしておりません。
そのため、イメージを作成される際は、弊社の Marketplace 上にある multi-session のイメージを基に Azure VM を作成いただき、その VM 上で sysprep して作成されたイメージを基にセッション ホストをデプロイすることをご案内させていただいております。
以上となります。
更新履歴 - Update History
- 2021/01/20 : 本 Blog の公開
- 2021/02/15 : 日本語 キーボード の設定追加
- 2021/04/22 : 注意事項 の追加
- 2021/06/17 : WVD の名称が AVD に変更
- 2022/03/02 : WinRM と Windows ファイアウォールの有効化削除