Windows Server 2022 でリストア後のバックアップが失敗する

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本記事は、マイクロソフト社員によって公開されております。

こんにちは、Windows サポートチームです。

今回は Windows Server 2022 上で Windows Server バックアップが失敗する事象と対処策についてご紹介します。

事象の内容

Windows Server 2022 にて Windows Server バックアップを使用してベアメタルバックアップを取得し、リストアをした後、再度バックアップを取得しようとすると(たとえ、バックアップの保存先に十分な空き領域が存在していた場合でも)「ディスク領域が不足している」旨のエラーが発生しバックアップを取得できない場合があります。

また、アプリケーションイベントには Backup 521 イベントが記録されます。

発生の理由

Windows Server バックアップでベアメタル リストアを行うと、回復パーティションにボリューム シャドウ コピーのファイルが残ってしまうために、ベアメタル リストアを行う前よりも、回復パーティションの空き領域が少なくなります。この為、再度、Windows Server バックアップでベアメタルのバックアップを行おうとすると、回復パーティションのシャドウ コピーの領域が確保できず、バックアップに失敗します。

対処方法

管理者としてコマンドプロンプトを実行し、一旦 reagentc /disable コマンドを実行した後に reagent /enable コマンドを実行します。

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C:\Users\Administrator> reagentc /disable
REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。

C:\Users\Administrator> reagentc /enable
REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。

reagentc /disable を実行すると、回復パーティションに存在する回復用イメージ(WinRE.wim)が削除されることで回復パーティションの空き容量を増やす効果があります。その後 reagent /enable を実行すると、新たにC: ドライブに回復用イメージが作成されます。その結果、元の回復パーティションには回復イメージが無く、ベアメタル バックアップの対象にも回復パーティションは含まれなくなりますので、2回目以降のバックアップも問題なく成功します。

reagentc コマンドの使い方については以下の記事をご参照下さい。

REAgentC のコマンド ライン オプション