こんにちは、日本マイクロソフト Windows プラットフォーム サポートです。
本稿では、”Set-NetLbfoTeam -LacpTimer Slow” コマンドでレジストリ設定や動作に不整合が生じる現象についてご説明いたします。
現象
LBFO (Load Balancing and Failover) の LACP モードで複数のチームを構成している環境で、LACP タイマーのモードを変更する際に、
チーム名を指定せずに “Set-NetLbfoTeam -LacpTimer Slow” のようにコマンドを実行すると、複数のチームのうち 1 つのチームのみのレジストリに設定が反映されます。
チーム名を指定して “Set-NetLbfoTeam -Name Team1 -LacpTimer Slow” コマンドを実行した場合は、指定したチームのレジストリに設定が反映されます。
ただし、チーム名を指定せずに “Set-NetLbfoTeam -LacpTimer Slow” コマンドを一度実行した後は、チーム名を指定しても正しく設定が反映されないことがあります。
対象 OS
- Windows Server 2016
- Windows Server 2019
※ Windows Server 2022 では本事象は発生しません。
回避策
LACP タイマーのモードを変更する場合は、以下のレジストリにて設定ください。
- Slow モードに設定する場合 :
- パス:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\MsLbfoProvider\Parameters\NdisAdapters\<GUID>
- 名前:
LacpTimeout
- 種類:
DWORD
- 設定値:
0
- Fast モードに設定する場合 :
- パス:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\MsLbfoProvider\Parameters\NdisAdapters\<GUID>
- 名前:
LacpTimeout
- 種類:
DWORD
- 設定値:
1
※設定追加後、OS の再起動が必要です。
※レジストリの設定値は “Get-NetLbfoTeam” コマンドの LacpTimer には反映されません。
[特記事項]
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