本記事はマイクロソフト社員によって公開されております。
本記事は 2020 年 5 月 13 日に AVD Web クライアントにおける既知の事象 に公開された記事の最新版になります。
こんにちは。Windows プラットフォーム サポートの玉井です。
今回は、Azure Virtual Desktop (AVD) の Web クライアント にて 日本語キーボードが利用できない事象についてご案内いたします。
AVD Web クライアントへの接続方法につきましては、以下の公開情報に記載がございますため、こちらをご参照ください。
AVD Web クライアント
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-desktop/connect-web
AVD (クラシック) Web クライアント
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-desktop/virtual-desktop-fall-2019/connect-web-2019
事象 - Symptom
現在、セッション ホストである Azure VM のキーボード配列の設定が日本語となっているが、AVD Web クライアント上では、英字キーボードとなってしまう事象が報告されております。
本事象は、Web クライアントからのセッションでのみ、事象が発生します。
Web クライアントで日本語を入力するためには、以下の公開情報のように、ナビゲーション バーの歯車アイコンを選択して [設定] サイド パネルを開き、[入力方式エディターを有効にする] を [オン] に切り替えます。
その際、セッション ホストに日本語の言語パックがインストールされている必要があります。
こちらの [入力方式エディターを有効にする] を [オン] 且つ セッション ホスト のキーボード設定が日本語となっている状態でも、Web クライアント上では英字キーボードとなってしまいます。
リモート セッションで入力方式エディター (IME) を使用する
https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-server/remote/remote-desktop-services/clients/remote-desktop-web-client#use-an-input-method-editor-ime-in-the-remote-session
条件 - Condition
すべての AVD Web クライアントで、特定の条件等なく発生します。
原因 - Cause
Web クライアントでは、日本語キーボードレイアウトが指定されておらず、英語キーボードのレイアウトを利用するような動作となっていたことが原因でした。
対処策 - Resolution
現在公開されている Web クライアント バージョン 1.0.24.5 にて、本事象は改善されました。
Web クライアントの設定 で、「入力方式エディターを有効にする」を有効にし、また、「リモート キーボード レイアウトを選択する」のドロップダウンボックスにて、日本語のキーボードレイアウトを選択いただくことで、日本語キーボードレイアウトでの入力が可能となります。
制約事項といたしましては、InPrivate モードでは本機能が利用することができません。これは、現状の実装上の制約となります。
こちらにつきましては、現在 “リモート セッションで入力方式エディター (IME) を使用する” の Web サイトで公開されている情報となっております。
“リモート セッションで入力方式エディター (IME) を使用する” より下記に公開情報を抜粋いたします。
“Web クライアントは、プライベート ブラウジング ウィンドウを使用しているときの IME 入力をサポートしていません。”
また、以前の問題として、日本語(106/109 キー)を選択している際に、¥(円マーク)および\(バックスラッシュ)キーを押しても何も入力されないという事象がございました。現在こちらにつきましては、解消され、日本語(106/109 キー)を選択している際に、¥(円マーク)および \(バックスラッシュ)キーを押すことで “¥” および “\” が入力されます。
設定画面は、以下の画像のようになります。
更新履歴 - Update History
- 2020/12/25 : 本 Blog の公開
- 2021/04/22 : Web クライアントでも、日本語入力ができるようになった旨を更新
- 2021/06/17: WVD の名称が AVD に変更
- 2022/10/14: プライベート ブラウジング ウィンドウを使用しているときの公開情報の更新と “¥(円マーク) と \ (バックスラッシュ)” キーの入力の事象の解消の更新