volsnap.sys ドライバーにて Stop エラーが発生する問題について

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本記事は、マイクロソフト社員によって公開されております。

こんにちは、Windows サポートチームです。

ボリューム シャドウコピー機能を (VSS) をご利用いただいている環境にて Stop エラーが発生した際の対応についてご案内させていただきます。

※ こちらは、volsnap.sys ドライバーにて Stop エラーが発生する問題について の内容をアップデートした情報となります。

事象

ボリューム シャドウコピー機能を利用しているシステムでは volsnap.sys ドライバーの問題でブルースクリーンが発生し以下の Stop エラーメッセージが記録されることがございます。

STOP 0x000000d1 (0xfffff80050130b70, 0x0000000000000002, 0x0000000000000008, 0xfffff80050130b70)

第1引数、第4引数の値は環境によって異なります。

原因

volsnap.sys ドライバーの実装の不具合により、設計上本来ページアウトされないことが前提である本ドライバ内の関数のコード領域が、実際にはページアウトされてしまうことが原因となります。

これまでに本事象が発生した事例は弊社でも数件程度しか報告がございません。

そのため、発生頻度はかなり稀であると認識しております。

本不具合につきましては、2022年9月15日時点では、”対象OS”のいずれにおきましても修正モジュールは作成されておりません。

なお、全てのSTOP 0xD1エラーの原因が、本不具合によるものとは限りません。本不具合と関係しない問題に起因して、STOP 0xD1 が発生する可能性も考えられます。

回避策

DisablePagingExecutive レジストリー値を設定しカーネルモジュールがページアウトされないようにします。

  1. コマンドプロンプトを管理者モードで起動します。

  2. 以下のコマンドを実行します。

    1
    reg add "HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\Memory Management" /v DisablePagingExecutive /t REG_DWORD /d 0x1

     ※すべて 1 行で実行します。

  3. システムを再起動します。

回避策の実施後はドライバのコード部分がメモリからページアウトされなくなりますので、実施前と比較して、利用可能メモリが減る可能性がございます。

対象 OS:
Windows Server 2008 R2 / Windows Storage Server 2008 R2
Windows Server 2012 / Window Storage Server 2012
Windows Server 2012 R2 / Windows Storage Server 2012 R2
Windows Server 2016 / Windows Storage Server 2016
Windows Server 1709
Windows Server 2019 / Windows Server IoT 2019
Windows Server 2022 / Windows Server IoT 2022

参考:
DisablePagingExecutive

いかがでしたでしょうか。本投稿が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

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