AVD 展開における SetupComplete2.cmd のご利用に関する注意事項

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本記事はマイクロソフト社員によって公開されております。
こんにちは、Windows サポートチームの郭です。

概要

Azure Virtual Desktop にて SetupComplete2.cmd を利用してカスタイマイズ イメージを展開する場合、AVD 側のドメイン参加により、SetupComplete2.cmd が中断される可能性がございます。

詳細

通常オンプレミス環境の OS イメージを展開する際に、下記の ① にスクリプトを記載することで、セットアップ完了時に実行することが実現可能です。
一方、Azure VM を展開する場合は、① ではなく、② を利用する必要がございます。

① %WINDIR%\Setup\Scripts\SetupComplete.cmd
② %WINDIR%\OEM\SetupComplete2.cmd

また、Azure Virtual Desktop (AVD) を利用するシナリオにおきましては、
AVD ホスト プールを展開する際には、joindomain と呼ばれる拡張機能が追加されます。
本拡張機能は、展開時に指定したドメインへの参加、再起動を実行します。
※ joindomain の拡張機能の既定の設定といたしましては、再起動が実行されない動作となりますが、AVD では、ADDC を利用して AVD ホスト プールを構築する場合、ドメインへの参加が完了していない場合、AVD 接続ができないため、既定で再起動が実行される動作になります。
なお、joindomain につきましては、SetupComplete2.cmd (SetupComplete.cmd) との同期は考慮されておりません。
そのため、SetupComplete2.cmd の処理が実行されている最中に、joindomain により、再起動が実行される場合があり、スクリプトの内容によって実行中のスクリプトが中断される可能性がございます。

回避方法

AVD 展開のシナリオにおいてカスタマイズを行う場合は、以下の何れかの方法をご検討いただく必要がございます。
・SetupComplete2.cmd によるカスタマイズの代わりに、マスター イメージ作成時に事前にカスタマイズを実行するか、スタートアップ スクリプト等の他の方法で実行する。
・マスター イメージの展開 (SetupComplete2.cmd にて時間を要する処理を含む) は、仮想マシンの作成までとして、AVD ホスト プールの作成、参加を別途実行する。

特記事項

本情報の内容(添付文書、リンク先などを含む)は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。