本記事は 2010 年 6 月 16 日に公開された記事を本ブログに移行した記事になります。
こんにちは。Windows プラットフォーム サポートです。
第三回の本稿では、IPv6 の無効化方法についてご紹介しますので、IPv6 が不要な場合にご参照下さい。
Windows Vista 以降の OS では、IPv6 がデフォルトで有効化されており、IPv4 より優先的に使用されるような実装となっています。
また、IPv6 には、以下の netsh コマンドの結果からわかるように、物理インタフェースに加えて仮想的なトンネルインタフェースが存在します。
<netsh interface ipv6 show interface 抜粋>
IPv6 コンポーネントは、Windows Vista 以降、完全にアンインストールすることはできなくなっているため、 IPv6 の Loopback インタフェースについては無効化することができません。
しかし、それ以外のインタフェースについては、以下のような方法により無効化することができます。
NIC のプロパティのチェックボックス OFF (物理インタフェースでの IPv6 を無効化する)
netsh コマンド (トンネル インターフェースの IPv6 を無効化する)
KB929852 のレジストリ設定 (Loopback インタフェース以外の IPv6 を無効化する)
それぞれの詳細について、以下に説明します。
1. NIC のプロパティのチェックボックスOFF
物理 NIC の IPv6 については、NIC のプロパティから、以下のように IPv6 のチェック ボックスを OFF にすることで無効化することができます。
2. netsh コマンド
IPv6 トンネル インタフェースについては、物理 NIC の IPv6 チェック ボックスを OFF にしても無効化されません。
各トンネル インタフェースは、それぞれ以下の netsh コマンドにより無効化することができます。
設定後、コンピューターの再起動は必要ありません。
2-1. ISATAP インタフェース
netsh interface ipv6 isatap set state disabled
2-2. 6to4 インタフェース
netsh interface ipv6 6to4 set state disabled
2-3. Teredo インタフェース
netsh interface teredo set state disabled
上述の「1. NIC のプロパティのチェック ボックス OFF」と「2. netsh コマンド」を実施後に、再度 netsh interface ipv6 show interface を確認すると、以下のようになっており、物理 NIC とトンネル インタフェースが無効化できています。しかし、IPv6 Loopback インタフェースについては無効化できません。
<netsh interface ipv6 show interface 状態>
3. KB929852 のレジストリ設定
KB 929852 の以下のレジストリ設定によっても、IPv6 コンポーネントを無効化することができます。
キー : HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip6\Parameters\
値 : DisabledComponents
タイプ : DWORD
<KB 929852>
How to disable certain Internet Protocol version 6 (IPv6) components in Windows Vista, Windows 7 and Windows Server 2008
http://support.microsoft.com/kb/929852/en-us
上記の DisabledComponents = 0xff と設定し、コンピューターを再起動することで、Loopback インタフェースを除く全てのIPv6 コンポーネントを無効化することができます。
DisabledComponents = 0xff と設定し、コンピューターを再起動した後、再度 netsh interface ipv6 show interface を確認すると、やはり IPv6 Loopback インタフェースだけは無効化できていませんが、その他のインタフェースはまとめて無効化できています。
<netsh interface ipv6 show interface 状態>
以上、今回は IPv6 の無効化方法について、ご説明いたしました。
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