こんにちは。Windows Commercial Storage & High Availability チーム です。
今回は Windows Failover Clustering Service (WSFC) の クラウド監視を再構成する際の注意点についてご紹介します。
そもそもクラウド監視とは?
クラウド監視は、フェールオーバー クラスター クォーラム監視の一種であり、Microsoft Azure を使用してクラスター クォーラムを構成する機能です。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-server/failover-clustering/deploy-cloud-witness
Windows Server 2019 でクラウド監視を再構成する際の注意点について
Windows Server 2019 におけるクラウド監視構成を、フェールオーバー クラスターマネージャーから未構成に設定する際、
クラウド 監視リソースが削除されずにオンラインのまま残り、クラウド監視の再構成がエラーで失敗する場合がございます。
再構成する際に、以下のようなエラーが記録されます。
PS > Set-clusterQuorum -CloudWitness -AccountName $Account -AccessKey $Access
Set-clusterQuorum : クラスター ノード ‘WitnessTest.cluster.local’ から Azure へのアクセスを検証しているときにエラーが発生しました。
Azure 記憶域アカウント名、記憶域アカウントの種類、記憶域アカウント キー、および HTTPS 経由のネットワーク接続を確認してください。
原因と対処策
今回の事象は、フェールオーバー クラスターマネージャーから監視なしの設定に変更にも関わらず、クラウド監視リソースが残存することで発生するため、以下の手順でクラウド監視リソースを手動で削除することで、再構成が可能かご確認いただけますようお願いいたします。
手順例)
クラウド監視リソースが存在していることを確認します。
PS > Get-ClusterResource
Name State OwnerGroup ResourceType
-— —– ———- ————
Virtual Machine Cluster WMI Online クラスター グループ Virtual Machine Cluster WMI
クラウド監視 Online クラスター グループ Cloud Witness
クラスター IP アドレス Online クラスター グループ IP Address
クラスター名 Online クラスター グループ Network Nameクラウド監視 リソースを削除します。
PS > Remove-ClusterResource “クラウド監視”
[補足]
フェールオーバー クラスター マネージャー上で「クラウド監視」から「未構成」に変更する代わりに、以下の Cmdlet を実行いただければ、監視設定を未構成に変更可能なことを確認しています。
PS > Set-ClusterQuorum -NoWitness
今回はクラウド監視構成における注意点についてご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
本投稿が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。