Windows 10 でネットワーク アイコンが "インターネット アクセスなし" となる事象について

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こんにちは、Windows プラットフォーム サポートの河原です。

事象

Windows 10 Version 1903, 1909, 2004, 20H2 にて、プロキシ サーバーを利用している環境で
タスクトレイのネットワーク アイコンの状態が以下の画像のように 「インターネット アクセスなし」 の状態となる場合があります。

または

これにより、Microsoft Office, Office365, Outlook などのアプリケーションの動作に問題が発生することがあります。

原因

インターネットのアクセス可否は、Network Connectivity Status Indicator (NCSI) という機能によって判定されます。
NCSI では、アクティブ プローブと呼ばれる HTTP プロトコルを利用した通信によってインターネットアクセス可否を判定します。
この HTTP 通信の際、[設定] – [ネットワークとインターネット] – [プロキシ] 設定または Internet Explorer のプロキシ設定を使用せず、直接通信を行うことがあります。
この場合、プロキシを経由しないインターネットアクセスが遮断されている環境では、「インターネットアクセスなし」と判定されることがあります。

対処方法

以下のレジストリ設定またはグループ ポリシー設定のいずれかの設定を追加することで、
HTTP でのアクティブ プローブで [設定] – [ネットワークとインターネット] – [プロキシ] 設定または Internet Explorer のプロキシ設定が参照されるようになります。
これにより、アクティブ プローブが成功し、「インターネット アクセスあり」と判定されるようになることがあります。
本設定は NCSI 以外の機能やアプリケーションの動作に影響を与えるものではありません。
なお、いずれかの設定実施後は OS の再起動を実施ください。

1. レジストリ設定

キー : HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\NetworkConnectivityStatusIndicator
名前 : UseGlobalDns
設定値 : 1
種類 : DWORD

2. グループ ポリシー設定

コンピューターの構成 > 管理用テンプレート > ネットワーク > ネットワーク接続状態インジケーター > グローバル DNS の指定

設定値 : 有効
グローバル DNS を使用する : チェックあり

(*) Windows 10 Version 2004, 20H2, 21H1 で 2021 年 8 月 10 日以降 (2021 年 7 月の Preview 以降) の更新プログラムを適用済みの場合は、グローバル DNS の有効化は必要ありません。

更新履歴

2021/04/13 : 本 Blog の公開
2024/02/06 : 更新プログラム適用による対応可否を追記

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