Mountvol コマンドについて

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※ 本記事は弊社の Technet から移行した記事です。
いつも弊社製品をご利用いただきまして誠にありがとうございます。日本マイクロソフトの Windows サポートチームです。

今⽇はボリュームをマウント/ディスマウントするときなどに使⽤する Mountvol コマンドの、/D オプションと /P オプションの差異について、お話させていただきます。

Monuntvol コマンドでボリューム マウント ポイントを削除したり、ドライブ レターを削除するオプションとして、/D オプションと /P オプションがあります。

どちらのオプションでも削除したドライブ レターやマウント ポイントを⽤いたアクセスはできなくなる点に違いはありません。

ただし、これら両オプションの重要な差異があります。

その差異は、/D オプションでは指定されたマウント ポイントが削除されるのみで、OS の内部的にはマウント状態のままとなるのに対し、/P オプションにてマウントポイントを削除した場合には完全にディスマウントされた状態となる部分になります。

通常あまりこのオプションの差異が問題になることはありませんが、OS を介さずにストレージにアクセスを⾏うシステム等をご利⽤の場合には、上記マウント状態の差異を意識しておく必要があります。

⾼機能なストレージ システムでは OS を介さずにディスク複製等を⾏えるものがあり、この種のディスク操作が OS からマウントされて利⽤されている状態で⾏われると、OS が管理している情報と実際のディスク上のデータに不⼀致が発⽣し、ディスク上のファイルシステムの不整合を招くことがあります。

ファイル システムの不整合はディスク上のデータの障害にもつながる可能性がありますので、このようなシステムをご利⽤のお客様ではご注意ください。

なお、両者がどちらの状態にあるかは Mountvol コマンドをオプションなしで実⾏した結果から判断できます。

/D を⾏った後の Mountvol コマンドでボリュームを確認した状態

¥¥?¥Volume{XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX}¥

* マウント ポイントなし *

/P を⾏った後の Mountvol コマンドでボリュームを確認した状態

¥¥?¥Volume{XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX}¥

* ボリューム マウント ポイントが作成されるまでマウントできません *

実例について

この差異を確認する実例としてボリューム シャドウ コピーの設定タブの表⽰をご紹介いたします。

シャドウ コピーの設定タブはエクスプローラからドライブのプロパティを選択すると表⽰されます。

この設定タブではシステムに存在しているボリュームが⼀覧表⽰されますので、各 Mountvol コマンド実⾏後の表⽰を以下に説明します。

図 1 : C ドライブと E ドライブが存在している状態

図 2 : 図 1 の状態から Mountvol E: /D を⾏った状態

E: としてはアクセスできなくなっていますが、ボリュームは引き続きマウントされている状態ですので、ボリューム GUID 表⽰で⼀覧にリストされています。

例 3 : 図 1 の状態から Mountvol E: /P を⾏った状態

E: はボリュームとしてアンマウントされた状態になっていますので、⼀覧にリストされていません。

上記状態から、ボリュームの状態の差異がご確認いただけたと思います。

// mountvol
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-server/administration/windows-commands/mountvol

変更履歴

  • 2024/05/16 : 本 Blog の移行