※ 本記事は弊社の Technet から移行した記事です。
いつも弊社製品をご利用いただきまして誠にありがとうございます。日本マイクロソフトの Windows サポートチームです。
今回は Windows Server バックアップ時に記録される Disk 153 の警告イベントについてお伝えさせていただきます。
Windows Server バックアップとは?
まずは、Windows Server バックアップについてですが、本機能は Windows Server 2008 から OS に標準で付属している
バックアップ機能です。システム状態やデータのバックアップ、システム全体の回復を行うためのベア メタル回復などの
機能を提供します。
Windows Server バックアップでバックアップを行うと、バックアップ データは vhd ファイルに保存されます。
バックアップ処理中は、OS が vhd を一時的にマウントし、データが保存されていきます。このとき、マウントされた vhd は
通常のハードディスクドライブのように認識されますので、他のハードディスク ドライブと同様に内部的にディスクを管理する
ための番号が付与されます。バックアップの処理が完了すると、vhd がアンマウントされます。大まかなバックアップ処理の流れ
は以下のとおりです。
// バックアップ処理の概要
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バックアップ開始
↓
バックアップ元のシャドウ コピー作成
↓
vhd マウント
↓
データ バックアップ
↓
vhd アンマウント
↓
バックアップ先のシャドウ コピー作成
↓
バックアップ終了
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※”バックアップ元のシャドウ コピー作成” はデータの静止点を確保するため、 “バックアップ先のシャドウ コピー作成” は
バックアップ データの世代管理のために行われます。
発生事象
上記の概要に記載させていただいたとおり、”vhd マウント” や “vhd アンマウント” などの vhd に対する処理が発生しますが、
このタイミングにより、以下のような Disk 153 の警告イベントが記録される場合があります。
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ログの名前: System
ソース: Disk
日付: XXXX/XX/XX XX:XX:XX
イベント ID: 153
タスクのカテゴリ: なし
レベル: 警告
キーワード: クラシック
ユーザー: N/A
コンピューター: XXXXXXXX
説明:
ディスク X (PDO 名: \Device\XXXXXXXX) の論理ブロック アドレス XXXXXXX で IO 操作が再試行されました。
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影響に関して
Disk ID: 153 警告イベントは、対象ディスクに対してデータの取得等を試みた際に、何等かの原因により I/O 要求が
完了せず再処理を実行した際に記録されるイベントです。リトライでも回復されない場合などの問題が生じた場合には、
その上位ドライバーやアプリケーション側に影響が発生します。
もし、Windows Server バックアップがエラーになった場合、バックアップ処理の I/O 要求に問題が発生していた可能性が
考えられますので、Disk 153 のイベントは無視できません。しかし、バックアップに関連したエラーやその他アプリケーション
などのエラーも記録されていない場合には、I/O のリトライ処理により、I/O 要求が正常に終了していると考えられます。
この場合、システムへの影響はありませんので、Disk 153 のイベントは無視可能と判断が可能です。そのため、本イベントを
無視いただくか、監視対象外にするなどについて検討いただければと思います。
なお、この事象が発生している対象ディスクが Windows Server バックアップで利用している vhd であるのかは、
以下から判断することが可能です。
// Disk 153 のイベントが vhd に対して発生しているかの判断
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- Disk 153 が発生しているタイミングが、Windows Server バックアップ処理中に発生している。
- Disk 153 の説明に記載されている “ディスク X” の番号が、通常運用時にディスクの管理画面には存在しない番号である。
※通常運用時とは、バックアップ処理などを行っていない状態を指しています。 - VHDMP のイベント ログに記録されているディスク番号と Disk 153 に記載されているディスク番号が一致している。
/// VHDMP のイベント ログ
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ログの名前: Microsoft-Windows-VHDMP-Operational
ソース: Microsoft-Windows-VHDMP
日付: XXXX/XX/XX XX:XX:XX
イベント ID: 1
タスクのカテゴリ: なし
レベル: 情報
キーワード:
ユーザー: XXXXX
コンピューター: XXXXX
説明:
VHD X:\WindowsImageBackup\XXXXX\Backup XXXX-XX-XX XXXXXX\XXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX.vhdx は、
ディスク番号 X としてオンラインになりました (アタッチされました)。
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※ VHDMP のイベント ログは以下に記録されております。
[イベント ビューアー] – [アプリケーションとサービス ログ] – [Microsoft] – [Windows] – [VHDMP] -[Operational]
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ディスクの管理画面は以下の手順で開くことが可能です。
// ディスクの管理画面の起動手順
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- [スタート] – [ファイル名を指定して実行] を選択します。
- diskmgmt.msc と入力し、[OK] をクリックします。
- ディスク X の部分を確認します。
いかがでしたでしょうか。本ブログが少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
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