※ 本記事は弊社の Technet から移行した記事です。
いつも弊社製品をご利用いただきまして誠にありがとうございます。日本マイクロソフトの Windows サポートチームです。
今回は、Hyper-V レプリカと Windows Server バックアップを併用する際に、レプリケーションが停止する事象についてご案内させていただきます。
■レプリケーションとは?
コンピュータやソフトウェアの管理するデータと同じ内容のレプリカ(複製)を作成することです。
ホストサーバのデータ情報と作成したレプリカの内容を定期的に同期するため、万が一ホストサーバに障害が発生した場合でも、
作成したレプリカからシステムを稼働し続けることができます。
そのため、レプリケーションを行うことでシステムの高可用性を高めることにつながります。
■Hyper-V レプリカとは?
Hyper -V レプリカは、 Windows Server 2012から実装された Hyper-V の機能の一部です。
Hyper-V ホストで作成した仮想マシンでHyper-Vレプリカの機能を有効にすると、
Hyper-Vホストの仮想マシンのレプリカがHyper-V レプリカに作成され、随時レプリケーションを行うことができます。
■対象 OS
Windows Server 2012
Windows Server 2012 R2
Windows Server 2016
■Hyper-V レプリカと Windows Server バックアップを併用する際の注意点
Windows Server 標準の Windows Server バックアップでは Hyper-V レプリカ環境のバックアップには対応しておりません。
そのため、Hyper-V レプリカでレプリケーションを行っている際に
Windows Server バックアップにて仮想マシンのバックアップを実行すると
Hyper-V レプリカとHyper-V ホストのレプリケーションが切断される事象が発生することがございます。
■対応策
Hyper-V レプリカに対応したバックアップアプリケーションのご利用をご検討ください。
弊社製品では、System Center Data Protection Manager (DPM) 2012 R2 以降のバージョンから対応しております。
また、以下の2点を考慮することで回避することができます。
- バックアップの開始前にレプリケーションを一時停止する。
- バックアップ完了後、レプリケーションを再開する。
※レプリケーションの再開 / 一時停止は、以下の PowerShellコマンドにより実行することができます。
レプリケーションの再開 :Resume-VMReplication
レプリケーションの一時停止:Suspend-VMReplication
いかがでしたでしょうか。
本ブログが少しでも皆様のお役に立つと幸いです。
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