※ 本記事は弊社の Technet から移行した記事です。
こんにちは。Windows プラットフォームサポートの大川です。
今回はファイル サーバー リソース マネージャ (FSRM) の SMTP 設定についてお話しします。
FSRMはWindows Server 2003から登場した機能であり、以下の機能を提供します。
(1)クォータの機能
ボリュームまたはフォルダ ツリーに対して、記憶域容量の上限(ソフトまたはハード)を設定する。
(2)ファイル スクリーンの機能
ボリュームまたはフォルダ ツリーに特定の種類のファイルを保存しようとするユーザーの操作を監視またはブロックする。
(3)記憶域レポートの機能
クォータの使用率、ファイル スクリーンの動作状況、および記憶域使用のパターンを追跡するための組み込みレポートを生成する。
これらを使用して、容量しきい値が超過した場合や記憶域レポートを通知する方法として、SMTPサーバーへ電子メールを送信する設定があります。
この設定はオプション構成画面にて設定が可能です。
ただし、FSRMのSMTP機能は以下の仕様にて動作します。
・SMTPサーバとの通信には25番ポートを利用する
・SMTPサーバへのアクセスには匿名ユーザを利用する。
そのため、上記に合わせた環境のSMTPサーバをご使用されていない場合、以下をご検討いただければと思います。
※例えば、弊社の Exchange Online をご使用の場合も直接メールを送ることはできません。
(a)しきい値を超過時にイベントログへ書き込む設定し、イベントログ監視ソフトにて異常を検知する。
(b)しきい値を超過時に実行されるコマンドを設定し、異常を検知する。
(c) SMTP リレーサーバーを用意し、SMTP リレーサーバーを経由して対象のメールサーバーに送信する。
(a)、(b)ともにクォータ テンプレートのプロパティにて設定が可能です。
追加ボタンをクリックすると、イベントログやコマンドの設定画面が表示されます。
イベントログへの出力をした場合、以下の内容でイベントログに書き込まれますので、
こちらの内容をログファイル監視の条件にしていただければと思います。
【イベントログへの出力内容】
出力先:アプリケーション
ソース:SRMSVC
イベントID:12325
レベル:警告
コマンドについては、通知先に合ったコマンドやスクリプトを設定いただければと思います。
設定例としては以下の通りとなります。ご自身の環境に合った方法を選択ください。
・通知先がSMTPサーバの場合、SMTPサーバの仕様に合うメールクライアントのコマンドやスクリプト
・通知先が運用管理ソフトのマネージャである場合、マネージャへ通知を上げるコマンド
以下、Exchange Online において、 (c) の手法を使用する場合の参考情報を記載いたします。
タイトル:Office 365 を使用して電子メールを送信するように多機能デバイスまたはアプリケーションをセット アップする方法
URL: https://learn.microsoft.com/ja-jp/Exchange/mail-flow-best-practices/how-to-set-up-a-multifunction-device-or-application-to-send-email-using-microsoft-365-or-office-365?redirectSourcePath=%252farticle%252fHow-to-set-up-a-multifunction-device-or-application-to-send-email-using-Office-365-69f58e99-c550-4274-ad18-c805d654b4c4#HowtoconfigSMTPCS
いかがでしたでしょうか。
本ブログが少しでも皆様のお役に立てますと幸いです。