アプリケーションがハングアップしてしまう事象の調査

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本記事はマイクロソフト社員によって公開されております。

こんにちは、日本マイクロソフトの Windows プラットフォーム サポートの永岡です。 本日はお客様システム上で動作するアプリケーションが、応答を返さない場合に (ハングアップした際に)、調査の初動に役立つ資料採取手順をご案内させていただきます。 ご使用のアプリケーションおよびプロセスが弊社製で無い (3rd party 製) 場合には、これらの資料を採取いただき、製造元様へお問い合わせいただく事もご検討いただければと思いますが、誰が調査するにせよ、調査の初動に役立つ資料採取となりますので、ぜひご活用いただければと思います。また、ここではアプリケーション (プロセス) のハング アップが対象となりますので、システム全体が応答を返さずにハングアップしている場合には、別途、完全メモリ ダンプの採取手順をご確認いただければと思います。

※ 弊社製、3rd Party 製のいずれの調査も、弊社で受け付けておりますが、3rd Party 製のプロセスの場合には、最終的にお問い合わせいただく事をご案内する事が多い状況です。

有効と思われる資料採取

  1. ハングアップしているプロセス名 (もしくは PID) を確認します。

    (確認には、タスクマネージャーや、“tasklist” コマンドが便利です)

  2. タスク マネージャーを開き [詳細] タブから、ハングアップしているプロセスを右クリックして、[ダンプ ファイルの作成] を押下します。

  3. 保存場所が表示されますので、対象の場所からプロセス ダンプを退避させます。

  4. 上記 1) から 3) の操作を 10 分置きに 3 回程度実施します。

    (複数本プロセス ダンプを採取いただく事で、ハングアップ事象の調査時に全く処理が進んでいないのか、それとも若干でも進んでいるものの、問題が生じているのか、などの観点で調査する事が可能となります)

  5. また可能であればプロセスダンプと併せて、以下の情報を確認します。

    1. 対象のアプリケーション (プロセス) はどのような役割で動作するか (3rd Party の場合等)
    2. どのような操作を実施するとアプリケーションのハングアップが発生するのか
    3. 正常に処理が進むパターンの存在可否
    4. 回避策は確認できているか (その場合、どのような手法か)
  6. 以下の URL より “shacollector.zip” をダウンロードおよび展開いただき、対象端末へ配置します。

    ダウンロード先: shacollector.zip

    shacollector の使い方についてはこちら

    (注意) shacollector は機能の拡張などにより内容が変更されることがあります。 そのため、毎回上記のダウンロード先から shacollector を取得いただき利用してください。

  7. 以下のコマンドを管理者権限のコマンド プロンプトから実行して、サポート情報ログを採取します。

    shacollector.bat support all C:\mslog
    

    ※ 出力先フォルダー名に C:\mslog 以外のフォルダーを指定することも可能です。

  8. 生成されましたログの出力先フォルダーを圧縮の上、弊社までご提供ください。

以上です。

本情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

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