MSDTC の通信が失敗する事象の調査に必要な資料について

目次

これまで弊社サポートのトラブルシューティングに活用されていたログ採取ツール “Shacollector” がリニューアルされます。2023 年 9 月 から、TSS.ps1 を用いた手順に順次変更されて、より包括的なログ採取が可能になります。

本記事はマイクロソフト社員によって公開されております。

いつも弊社製品をご利用いただきまして誠にありがとうございます。 日本マイクロソフトの Windows プラットフォーム サポートです。 弊社にお問い合わせいただく際に、事前に採取しておいたほうが良い内容についてご紹介させていただきます。

今回のテーマは「MSDTC の通信が失敗する事象の調査に必要な資料について」です。

MSDTC の通信が失敗する事象の調査には以下の資料をご取得ください。

[A] 事象の再現性がある場合

  • 採取いただく資料

    • MSDTC 関連のトレースログ
    • 情報採取スクリプト (shacollector) のサポートログ情報 (support オプション)
  • 対象機器

    • MSDTC の通信が失敗するノード

資料採取の流れ

  1. 採取用スクリプト (shacollector.zip) を資料採取対象のマシンの任意の場所にコピーし展開します。
  2. MSDTC 関連のトレース ログの採取を開始します。
  3. MSDTC の通信が失敗する事象を再現させます。
  4. MSDTC 関連のトレース ログの採取を停止します。
  5. サポート ログ情報を採取します。

詳細手順

  1. 以下の URL より “shacollector.zip” をダウンロードおよび展開いただき、対象端末へ配置します。

    ダウンロード先: shacollector.zip

    shacollector の使い方についてはこちら

    (注意) shacollector は機能の拡張などにより内容が変更されることがあります。 そのため、毎回上記のダウンロード先から shacollector を取得いただき利用してください。

  2. コマンドプロンプトを管理者モードで起動し、shacollector.zip を展開したフォルダーのバッチファイル (shacollector.bat) を以下のオプションを指定して実行します。

     shacollector.bat trace packet start
     shacollector.bat trace com start
     shacollector.bat trace rpc start
     shacollector.bat trace msdtc start
    

    ※ 最大ファイルサイズは 4096 以外のサイズ (MB) を size オプションに指定することも可能です。

    ※ 出力先フォルダー名に C:\mslog 以外のフォルダーを指定することも可能です。

  3. MSDTC の通信が失敗する事象を再現させます。

  4. 事象発生後、管理者権限のコマンドプロンプトから以下のコマンドを実行してトレース ログを停止します。

    shacollector.bat trace packet stop 
    shacollector.bat trace com stop 
    shacollector.bat trace rpc stop
    shacollector.bat trace msdtc stop
    

    ※ 停止の際には結合などの処理があるため数分時間を要します。上記のコマンドをまとめて処理させるため、4つのコマンドを Copy して、コマンドプロンプト上に Paste することをお勧めいたします。

  5. 以下のコマンドを管理者権限のコマンド プロンプトから実行して、サポート情報ログを採取します。

    shacollector.bat support all C:\mslog
    

    ※ 出力先フォルダー名に C:\mslog 以外のフォルダーを指定することも可能です。

  6. 生成されましたログの出力先フォルダーを圧縮の上、弊社までご提供ください。

[B] 過去に発生したエラーであり、再現性が無い場合

  1. 以下の URL より “shacollector.zip” をダウンロードおよび展開いただき、対象端末へ配置します。(取得対象 : MSDTC の処理を実行する 全 Server)

    ダウンロード先:

    shacollector.zip

    shacollector の使い方についてはこちら

    (注意)

    shacollector は機能の拡張などにより内容が変更されることがあります。

    そのため、毎回上記のダウンロード先から shacollector を取得いただき利用してください。

  2. 管理者権限のコマンドプロンプトから配置した “shacollector” フォルダーへ移動して、以下のコマンドを実行の上、サポート情報ログの採取を実施します。

    shacollector.bat support all C:\mslog

    ※ 出力先フォルダー名に C:\mslog 以外のフォルダーを指定することも可能です。

  3. 生成されましたログの出力先フォルダーを圧縮の上、弊社までご提供ください。

以上です。

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